【2026年07月01日】本日の展望——日銀短観の大幅改善で日経平均は一時1,700円高、ドル円は162円台で膠着、原油はドーハ協議待ちで神経質

2026年7月1日水曜日

マーケット展望

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【2026年07月01日】本日の展望——日銀短観の大幅改善で日経平均は一時1,700円高、ドル円は162円台で膠着、原油はドーハ協議待ちで神経質

📅 対象:2026年7月1日(水)の株式・為替・貴金属・原油市場
📌 30秒で読む結論
①日経平均は6月日銀短観の大幅改善(大企業製造業DI+22、8年3カ月ぶりの高水準)を好感して一時1,700円超高——前引け・後場にかけて上げ幅を維持できるかが焦点
②ドル円は162円台前半で膠着——短観の上振れにもかかわらず円買いは限定的、円安派が優勢な地合いが続く
③原油はドーハでの米イラン協議の行方に神経質な展開、金は方向感を欠き4,000ドル近辺での一進一退が続く

📈 日本株——日経平均

前日の振り返り:6/30の日経平均は続伸し、終値は前日比594円21銭(0.86%)高の7万0062円32銭だった。7万円台で終えるのは3営業日ぶり。前日の米ハイテク株高を引き継ぎ、AI・半導体関連銘柄を中心に海外投機筋の断続的な買いが入り、上げ幅は一時1,100円を超える場面もあった。

大阪取引所の夜間セッションは日中比850円高の7万0990円で終え、シカゴ日経平均先物(円建て)の清算値は大阪比1,110円高の7万1250円だった。この流れを引き継ぎ、本日7/1の東京株式市場で日経平均は続伸してスタート。前場では一時、前日比1,700円ほど高い7万1,700円台まで水準を切り上げる場面があった。押し上げ役となったのは8時50分に発表された6月の日銀短観で、大企業製造業の業況判断DI(最近)はプラス22と、QUICKがまとめた市場予想の中心値(プラス16)を大きく上回り、2018年3月調査以来8年3カ月ぶりの高水準を記録した。大企業非製造業DIも1991年8月以来の高さとなり、トランプ関税を巡る不透明感がくすぶるなかでも企業景況感の底堅さが確認された格好だ。ソフトバンクグループやイビデンが買われた一方、KDDIや中外薬、ニトリHD、Jフロントは軟調だった。

もっとも、その後は上げ幅を縮小する場面もあり、朝方の急伸を受けた利益確定売りが出やすい地合いは変わらない。前引け・後場にかけて短観の上振れをどこまで消化しきれるかが焦点となる。本日は22:00の米4月S&Pケースシラー住宅価格指数、23:00の米6月ISM製造業景気指数など米国側の指標発表も控えており、これらの結果次第で夜間の先物市場が振れ、翌日の東京市場の方向性にも影響を与える可能性がある。

💱 為替——ドル円

前日の振り返り:6/30のドル円は東京午後に162円を突破すると一気に162円36銭近辺まで円売りが進み、NY時間には一時162円67銭まで上値を伸ばした。1986年12月24日に付けた162円57銭を上回り、約39年半ぶりの高値水準を更新。NY終値は162円55銭だった。

本日7/1の東京時間に入ってもドル円は底堅く、8時時点では162円60銭とNY終値と比べて5銭程度のドル高水準で小動きとなっている。本日これまでの参考レンジは162円54銭〜162円64銭と狭く、期初・月初の実需フローに注目が集まる中でこう着した値動きが続いている。注目すべきは、朝方発表された日銀短観が大幅な改善を示したにもかかわらず、円買いの反応が限定的だった点だ。財務省が発表した6月26日までの1カ月間の為替介入実績はゼロで、市場では政府・日銀による実弾介入への警戒感が薄らぎつつある。前日にはシティグループが「円買い・ドル売り」ポジションの手仕舞いを表明するなど、主要行の間でも円安基調を追認する動きが広がっている。

本日は8時50分の日銀短観に続き、日本時間夜には米6月ADP雇用統計(21:15)と米6月ISM製造業景気指数(23:00)が発表される。7月2日(木)の米6月雇用統計(NFP)を控え、これらの指標が強めの結果となればドル高・円安基調が一段と固まりやすい。一方で162円台後半から163円が意識される水準に近づくにつれ、口先介入を含めた当局からの牽制発言には引き続き警戒が必要だろう。

🥇 貴金属——金・銀

前日の振り返り:NY金先物(8月限)は前日比0.4ドル安の1トロイオンス4038.5ドルで取引を終え、小幅ながら続落した。6月の月間下落率は12.1%と2013年6月以来の大きさ、4〜6月期の四半期下落率も13.7%と2013年4〜6月期以来の水準だった。

金は節目の4,000ドルに接近する水準で下げ止まりつつあるものの、上値の重さは変わらない。米長期金利の上昇とドル高基調が金利のつかない金の投資妙味を引き続き弱めており、地政学リスクが完全には払拭されていないにもかかわらず「有事の金買い」が入りにくい地合いが続いている。本日はドル円の値動きに加え、米ADP雇用統計・ISM製造業景気指数の結果が、金利観測を通じて金相場にも波及しやすい。

銀もドルや金利動向に連動しやすく、基本的には金とおおむね同じ方向感の動きが見込まれる。ドーハでの米イラン協議の進捗如何では地政学リスクプレミアムが再燃する可能性もあり、金・銀ともに手掛かり難のなか振れやすい一日となりそうだ。

🛢️ 原油——WTI

前日の振り返り:6/30のNY原油(WTI)は反落し、期近の8月物は前日比1.25ドル(1.8%)安の1バレル69.50ドルで取引を終えた。中東情勢の緊張が緩和すればホルムズ海峡経由の供給が回復するとの見方から売りが出た。月間では20.4%安と2021年11月以来、四半期では31.4%安と2020年1〜3月期以来の下落率だった。

米国の仲介役を務めるカタール外務省の報道官によると、米国のウィトコフ中東担当特使とクシュナー氏は30日にドーハ入りしたものの、カタール政府高官との会談を予定するにとどまり、米国とイランが直接協議する予定はないという。一方でアクシオスは、トランプ大統領が米中央軍のクーパー司令官からイランへの軍事行動に関する新たな計画について説明を受ける予定だと報じており、情勢が再び悪化するリスクも消えていない。ドーハでの協議の進展有無とその内容が、本日以降の原油相場の方向性を左右する最大の材料となりそうだ。

需給面では、世界の観測可能原油在庫が2月末の82億バレルから5月末には75億バレル(世界需要の70日分超)まで急速に減少しており、供給の緩衝材が薄れつつあるとの指摘がある。原油相場が四半期ベースで大幅安となった後だけに、需給の逼迫度を巡る見方の相違から相場は上下に振れやすい状況が続くとみられる。本日23:30発表の米週間石油在庫統計も、短期的な方向感を左右する材料として注視したい。

📚 主な出典
✍️ 執筆者/ぱぶちゃん|投資歴6年
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