【保存版】米国経済指標完全ガイド|38指標の読み方・発表時刻・市場への影響を一覧解説

2026年5月15日金曜日

アメリカ経済指標 経済指標

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【保存版】米国経済指標完全ガイド|38指標の読み方・発表時刻・市場への影響を徹底解説

【保存版】米国経済指標完全ガイド|38指標の読み方・発表時刻・市場への影響を徹底解説

📌 30秒で読む結論

米国経済指標は「FRBの政策判断を左右するデータ」だ。どの指標が何を測り、どう市場を動かすかを理解することが、ファンダメンタルズ分析の出発点になる。


① 指標は8カテゴリ(雇用・物価・GDP・消費・製造業・住宅・金融政策・先行総合)に分類でき、それぞれFRBの二大使命(最大雇用・物価安定)に紐づく

② 発表時刻は夏時間(3月第2日曜〜11月第1日曜)と冬時間で1時間ずれる。ET 8:30発表なら夏時間JST 21:30、冬時間JST 22:30が基本

③ 「予想比」が市場を動かす。数字の絶対値より、事前コンセンサスとの乖離幅に注目せよ

① この記事の使い方

各指標は以下の形式で解説する。日常のトレード・投資判断のリファレンスとして活用してほしい。

正式名称(英語/日本語)発表機関+URL

発表頻度・時刻(夏時間JST/冬時間JST) / 重要度(★1〜3)

何を測るか市場への影響(USD・金利・Gold・株)

読み方のポイント

② 発表時刻の読み方

米国には夏時間(Daylight Saving Time:EDT)と冬時間(標準時:EST)があり、JSTへの換算が1時間ずれる。

期間 時差(ET→JST) ET 8:30発表の例 ET 10:00発表の例
夏時間(EDT)
3月第2日曜〜11月第1日曜
+13時間 JST 21:30 JST 23:00
冬時間(EST)
11月第1日曜〜翌3月第2日曜
+14時間 JST 22:30 JST 翌0:00

※ 2026年は3月8日〜11月1日が夏時間期間。ET 8:30は「夏:21:30/冬:22:30」と覚えると便利。

📊 カテゴリ①:雇用指標

FRBの「最大雇用」使命に直結。市場全体で最も注目されるカテゴリ。

Non-Farm Payrolls(非農業部門雇用者数) 重要度:★★★

発表機関:米労働統計局(BLS) | 頻度:毎月第1金曜日

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:農業・自営業を除く全産業の就業者数の前月比変化。米国最重要経済指標。失業率・平均時給・労働参加率も同時発表。

市場への影響:強い数字 → USD高・金利上昇・Gold安・株は混在。弱い数字 → USD安・金利低下・Gold高。

読み方のポイント:「予想比」の乖離が核心。NFP単体だけでなく、同時発表の平均時給・失業率・労働参加率を合わせた総合判断が重要。

Average Hourly Earnings(平均時給) 重要度:★★★

発表機関:米労働統計局(BLS) | 頻度:毎月第1金曜日(NFPと同時)

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:非農業部門の民間労働者1人あたりの平均時給の前月比・前年比変化。賃金インフレの最速月次指標として、FRBの政策判断に直結する。

市場への影響:前年比が予想上振れ → 賃金インフレ懸念 → 金利上昇・USD高・Gold下落。下振れ → 利下げ期待 → USD安・Gold高。NFPが弱くても平均時給が強ければ金利は上昇するケースがある。

読み方のポイント:前年比が最重要。FRBが目安とする「賃金インフレ鈍化」の目安は前年比3%台前半以下。ただし業種構成変化に影響されやすく、四半期発表のECI(雇用コスト指数)と合わせて精度を上げる。

Unemployment Rate(失業率) 重要度:★★★

発表機関:米労働統計局(BLS) | 頻度:毎月第1金曜日(NFPと同時)

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:労働力人口(就業者+失業者)に占める失業者の割合。一般的にはU-3を指す。

市場への影響:上昇(悪化) → USD安・金利低下・Gold高。低下(改善) → USD高。NFPと同方向に動きやすい。

読み方のポイント:NFPが強くても失業率が上昇するケースがある(労働参加率上昇で分母が増えるため)。両者を合わせて判断する。

ADP National Employment Report(ADP民間雇用報告) 重要度:★★

発表機関:ADP Research Institute | 頻度:毎月第1水曜日(NFPの2日前)

発表時刻:夏時間 JST 21:15 / 冬時間 JST 22:15

何を測るか:給与計算サービス大手ADPが集計した民間部門の雇用者数変化。NFPの先行指標として注目される。

市場への影響:NFPと同方向。ただし相関が低下している時期もあり過信は禁物。

読み方のポイント:NFP前の「地ならし」指標として活用。大幅な乖離があるとNFP前のポジション調整が起きやすい。

Initial Jobless Claims(新規失業保険申請件数) 重要度:★★

発表機関:米労働省(DOL) | 頻度:毎週木曜日

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:前週に初めて失業保険を申請した件数。週次で発表される数少ない雇用指標。

市場への影響:増加 → USD安・Gold高。減少 → USD高。週次データのため単週の振れが大きく、4週移動平均で見るのが基本。

読み方のポイント:NFP発表週には参考度が上がる。連続失業保険申請件数(継続申請)も同時発表され、長期失業動向を確認できる。

JOLTS(求人労働移動調査) 重要度:★★

発表機関:米労働統計局(BLS) | 頻度:前月データ/翌月第1火曜前後(約1ヶ月遅れ)

発表時刻:夏時間 JST 23:00 / 冬時間 JST 翌0:00

何を測るか:Job Openings and Labor Turnover Survey。求人件数・採用数・離職数を調査。パウエル議長が注目を表明して以来、重要度が大幅上昇。

市場への影響:求人件数増加 → 労働市場タイト → USD高・金利上昇。求人減少 → 緩和方向。

読み方のポイント:「求人件数÷失業者数」の比率(Jobs-to-Workers Ratio)は労働需給の逼迫度を示す重要指標。離職率(Quits Rate)が上がると賃金上昇圧力のシグナルになる。

📊 カテゴリ②:物価・インフレ指標

FRBの「物価安定」使命に直結。金融政策の方向性を決定づける最重要カテゴリ。

CPI(消費者物価指数) 重要度:★★★

発表機関:米労働統計局(BLS) | 頻度:毎月中旬(対象月翌月)

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:Consumer Price Index。一般消費者が購入する財・サービスの価格変動を指数化。食品・エネルギーを除くコアCPIが政策判断の基準。

市場への影響:予想上振れ → USD高・金利上昇・Gold下落・株安。予想下振れ → 逆方向。

読み方のポイント:FRBのターゲットはPCEだが、CPIはPCEの約2週間前に発表されるため市場の注目度は高い。コアCPI前年比が最重要。住居費(Shelter)の粘着性に注意。

PCEデフレーター(個人消費支出価格指数) 重要度:★★★

発表機関:米経済分析局(BEA) | 頻度:毎月末(対象月翌月末〜翌々月初)

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:Personal Consumption Expenditures Price Index。FRBが公式インフレ目標(2%)として採用する物価指数。代替効果を加味した計測でCPIより実態に近い。

市場への影響:CPI同様。ただし発表時期が遅いため、CPI発表後の市場織り込みが進んでいる場合は動きが小さいことも。

読み方のポイント:コアPCE前年比が最重要指標。FRBの政策判断は実質的にこの数値が決め手。個人所得・個人支出と同時発表されるため、消費動向も一括確認できる。

PPI(生産者物価指数) 重要度:★★

発表機関:米労働統計局(BLS) | 頻度:毎月中旬(CPI翌日または前日)

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:Producer Price Index。生産者が受け取る販売価格の変動を指数化。CPI・PCEへの波及を先読みする先行指標。

市場への影響:上振れ → インフレ先行指標として金利上昇圧力。CPI発表の直前後に発表されることが多く、組み合わせて読む。

読み方のポイント:最終需要財(Final Demand)のコアPPIが最重要。原材料費の上昇がどこまで製品価格に転嫁されているか確認する。

ミシガン大インフレ期待 重要度:★★

発表機関:ミシガン大学(U of M) | 頻度:毎月中旬(速報)・月末(確報)

発表時刻:夏時間 JST 23:00 / 冬時間 JST 翌0:00

何を測るか:消費者の1年先・5〜10年先のインフレ期待。「期待インフレ率の固定(アンカリング)」をFRBが重視。

市場への影響:期待インフレ上昇 → 金利上昇・Gold下落リスク。長期期待の上昇は特に警戒される。

読み方のポイント:長期(5〜10年)インフレ期待の上昇はFRBにとって最大の警戒シグナル。パウエル議長の発言でも頻繁に言及される。

📊 カテゴリ③:成長・GDP指標

米国経済の「総量」を測る指標。3段階(速報・改定・確報)で精度が上がる。

GDP(国内総生産)速報・改定・確報 重要度:★★★

発表機関:米経済分析局(BEA) | 頻度:四半期ごと(翌月末・翌々月末・3ヵ月後末)

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:Gross Domestic Product。一定期間に国内で生産された財・サービスの付加価値の総額。前期比年率換算で発表。

市場への影響:上振れ → USD高・株高・Gold下落圧力。下振れ(リセッション懸念) → USD安・Gold買い。

読み方のポイント:速報値が最も市場インパクト大。内訳(個人消費・設備投資・輸出入・在庫)を確認して成長の「質」を判断する。コアPCEデフレーター(GDP同時発表)もFRBが参照。

GDPNow(アトランタ連銀リアルタイムGDP予測) 重要度:★★

発表機関:アトランタ連銀(Atlanta Fed) | 頻度:週2〜3回更新(各種指標発表のたびに随時)

発表時刻:不定期(更新のたびにウェブサイト公表)

何を測るか:最新の経済データをリアルタイムで取り込み、現在進行中の四半期のGDP成長率を機械的に予測するモデル。

市場への影響:GDPNowの急変(特に大幅下落)はリスクオフを引き起こすことがある。

読み方のポイント:純粋にモデルの機械的予測であり、アナリスト予想ではない。速報GDP発表の「サプライズ」予測に活用。急激な修正時は市場注目度が高い。

📊 カテゴリ④:消費・景況感指標

米GDPの約7割を占める個人消費の動向を測る。

Retail Sales(小売売上高) 重要度:★★★

発表機関:米センサス局(Census Bureau) | 頻度:毎月中旬

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:小売業の売上額の前月比変化。個人消費の動向を最も早く把握できる月次指標。

市場への影響:上振れ → 個人消費堅調 → USD高・株高。下振れ → USD安・景気懸念。

読み方のポイント:「コア小売売上高」(自動車・ガソリン・建材・飲食店を除く)がGDPの個人消費推計に近く最重要。自動車販売は月によって変動が大きいため除いた数値も確認。

Personal Income & Spending(個人所得・個人支出) 重要度:★★

発表機関:米経済分析局(BEA) | 頻度:毎月末(PCEと同時発表)

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:家計の収入(労働・資産・移転)と支出の月次変化。貯蓄率(Saving Rate)も同時発表。

市場への影響:支出増 → 消費堅調 → USD高。貯蓄率低下が続くと先行きの消費持続可能性に懸念。

読み方のポイント:PCEと同時発表のため一括チェック。貯蓄率が過度に低下している局面は消費の「燃料切れ」リスクのサインとなる。

CB Consumer Confidence(CB消費者信頼感指数) 重要度:★★

発表機関:コンファレンスボード(Conference Board) | 頻度:毎月最終火曜日

発表時刻:夏時間 JST 23:00 / 冬時間 JST 翌0:00

何を測るか:消費者の現在の経済状況と将来への期待を指数化。1985年=100が基準。

市場への影響:上昇 → 消費拡大期待 → USD高・株高。大幅低下 → リスクオフ。

読み方のポイント:「現況指数」と「期待指数」に分解して読む。期待指数の急落は先行きの消費減速の先行指標となる。

ミシガン大消費者信頼感指数 重要度:★★

発表機関:ミシガン大学(U of M) | 頻度:毎月第2金曜日(速報)・月末(確報)

発表時刻:夏時間 JST 23:00 / 冬時間 JST 翌0:00

何を測るか:消費者の景況感を調査。CBとの違いはサンプル数(ミシガン大の方が小規模)と調査対象。インフレ期待を同時発表。

市場への影響:CBと同方向。インフレ期待部分が金利・Goldに影響しやすい。

読み方のポイント:同時発表のインフレ期待(特に長期5〜10年)がFRBの言及対象となるため要注目。CBと合わせて消費者マインドを総合判断。

📊 カテゴリ⑤:製造業・企業活動指標

景況感の先行指標として機能。50が景気拡大・縮小の分岐点。

ISM Manufacturing PMI(ISM製造業景況指数) 重要度:★★★

発表機関:供給管理協会(ISM) | 頻度:毎月第1営業日

発表時刻:夏時間 JST 23:00 / 冬時間 JST 翌0:00

何を測るか:製造業の購買担当者へのアンケート調査。新規受注・生産・雇用・入荷・在庫の5項目を集計。50超=拡大、50未満=縮小。

市場への影響:50超回復 → USD高・株高。50割れ継続 → 景気懸念・Gold買い。

読み方のポイント:新規受注指数が最先行する。雇用指数はNFPの先行指標として機能する場合が多い。月初最速の景況指標として注目度が高い。

ISM Services PMI(ISM非製造業景況指数) 重要度:★★★

発表機関:供給管理協会(ISM) | 頻度:毎月第3営業日前後

発表時刻:夏時間 JST 23:00 / 冬時間 JST 翌0:00

何を測るか:サービス業(米国GDPの約8割)の景況感。製造業PMIより米国経済全体を広くカバー。

市場への影響:製造業同様。サービス業が堅調なら景気全体の腰折れ懸念が後退 → USD高。

読み方のポイント:価格指数(Prices Paid)はサービスインフレの先行指標として重要。雇用指数も要確認。製造業が弱くてもサービス業が堅調なら全体判断は中立〜強め。

NY Empire State Manufacturing Index(NY連銀製造業景況指数) 重要度:★

発表機関:ニューヨーク連銀(NY Fed) | 頻度:毎月第3営業日前後

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:ニューヨーク州の製造業の景況感。月初最速の地区連銀製造業指標として先行指標的に注目。

市場への影響:単独では動かしにくいが、ISM製造業の予測材料として参照される。

読み方のポイント:乖離が非常に大きい場合のみ市場が反応。ISM製造業の"前哨戦"として位置づける。

Philly Fed Manufacturing Index(フィラデルフィア連銀製造業景況指数) 重要度:★

発表機関:フィラデルフィア連銀(Philadelphia Fed) | 頻度:毎月第3木曜日

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:フィラデルフィア地区の製造業景況感。NYと並ぶ主要地区連銀指標。

市場への影響:NY同様、単独では動かしにくい。複数地区連銀指標との総合判断が有効。

読み方のポイント:NY連銀と合わせてISM製造業の方向性を予測する先行指標として活用。

Durable Goods Orders(耐久財受注) 重要度:★★

発表機関:米センサス局(Census Bureau) | 頻度:毎月下旬(速報)

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:3年以上使用が見込まれる耐久財の新規受注額の前月比。設備投資の先行指標として機能。

市場への影響:上振れ → 設備投資拡大期待 → USD高・株高。

読み方のポイント:航空機受注は月によって変動が激しいため、「輸送機器除く」コアを重視。さらに「非防衛資本財(航空機除く)」が設備投資の最先行指標として有用。

Industrial Production / Capacity Utilization(鉱工業生産/設備稼働率) 重要度:★★

発表機関:連邦準備制度(FRB) | 頻度:毎月中旬

発表時刻:夏時間 JST 22:15 / 冬時間 JST 23:15

何を測るか:製造業・鉱業・電力業の生産量指数と、生産能力に対する稼働率。

市場への影響:上振れ → 景気拡大 → USD高。稼働率上昇はインフレ圧力のサインとしてFRBが注視。

読み方のポイント:設備稼働率80%超はインフレ圧力が生じやすい水準とされる。ISMと合わせて製造業の実態を把握。

📊 カテゴリ⑥:住宅指標

住宅市場は金利感応度が高く、FRBの利上げ・利下げ効果を最も敏感に反映する。

Housing Starts / Building Permits(住宅着工件数/建設許可件数) 重要度:★★

発表機関:米センサス局(Census Bureau) | 頻度:毎月中旬(建設許可は先行指標)

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:着工件数=新規着工した住宅数。許可件数=今後の着工見通し(先行指標)。

市場への影響:増加 → 景気拡大・建設業雇用増 → USD高。高金利局面では低迷しやすい。

読み方のポイント:建設許可件数が数ヶ月先の着工を示す先行指標。一戸建て(Single Family)と集合住宅(Multi-Family)を分けて読む。

Existing Home Sales(中古住宅販売件数) 重要度:★★

発表機関:全米不動産業者協会(NAR) | 頻度:毎月中旬〜下旬

発表時刻:夏時間 JST 23:00 / 冬時間 JST 翌0:00

何を測るか:中古住宅の成約件数(年率換算)。米国住宅市場の約9割を占める最大規模の住宅指標。

市場への影響:増加 → 住宅市場回復 → USD高。在庫水準も市場に影響。

読み方のポイント:中央値価格も同時発表。在庫が少ない+金利高の局面では「持っている人が売らない」ロック・イン効果で件数が伸びない構造に注意。

New Home Sales(新築住宅販売件数) 重要度:★★

発表機関:米センサス局(Census Bureau) | 頻度:毎月下旬

発表時刻:夏時間 JST 23:00 / 冬時間 JST 翌0:00

何を測るか:新築一戸建て住宅の契約成立件数。中古住宅より市場規模は小さいが、金利感応度が高い先行指標。

市場への影響:中古住宅と同方向。振れ幅が大きくサンプル数が少ないため単月で判断しない。

読み方のポイント:3ヶ月移動平均で傾向を見ることが重要。住宅ローン金利との逆相関が鮮明。

S&P CoreLogic Case-Shiller 住宅価格指数 重要度:★

発表機関:S&P Global | 頻度:毎月末(約2ヶ月遅れ)

発表時刻:夏時間 JST 23:00 / 冬時間 JST 翌0:00

何を測るか:主要20都市の住宅価格変動を同一物件の繰り返し売買で算出。住宅価格の最も信頼性の高い指数。

市場への影響:住宅価格上昇 → 資産効果(消費押し上げ)→ 中長期的にUSD・株に支援材料。CPI住居費との乖離が注目される。

読み方のポイント:発表タイムラグが大きい(2ヶ月遅れ)ため即時性は低い。CPI住居費(Shelter)との乖離幅はインフレ解消スピードの確認に有用。

📊 カテゴリ⑦:金融政策・その他

全指標の「結論」を出すのがFOMC。経済データを踏まえてFRBがどう動くかを決定する。

FOMC Statement / Policy Rate(FOMC声明・政策金利) 重要度:★★★

発表機関:連邦準備制度(FRB) | 頻度:年8回(1・3・5・6・7・9・11・12月)

発表時刻:声明 夏時間 JST 翌3:00 / 冬時間 JST 翌4:00 | 記者会見 声明30分後

何を測るか:FF金利誘導目標の決定・経済見通し(SEP・ドットチャートは3・6・9・12月)・声明文のニュアンス変化。

市場への影響:全資産クラス最大のイベント。利上げ → USD高・Gold安・株安。利下げ → 逆。声明文の文言変化・パウエル議長発言が決定的。

読み方のポイント:金利変更よりも「今後の方向性(フォワードガイダンス)」が重要。「会合ごとに判断」「データ依存」などの表現変化に注目。反対票(Dissent)の数・方向も確認。

FOMC Minutes(FOMC議事録) 重要度:★★

発表機関:連邦準備制度(FRB) | 頻度:FOMC会合から約3週間後

発表時刻:夏時間 JST 翌3:00 / 冬時間 JST 翌4:00

何を測るか:FOMC内部の議論の詳細。声明では読めないメンバーの温度感・意見の多様性を把握できる。

市場への影響:タカ派寄りの議論が多かった場合 → USD高。ハト派的 → USD安・Gold高。次回会合への地ならしとなる。

読み方のポイント:「多くのメンバーが(Many participants)」「一部のメンバーが(Some participants)」などの表現の数量ニュアンスに注目。

Beige Book(ベージュブック・地区連銀経済報告) 重要度:★★

発表機関:連邦準備制度(FRB) | 頻度:FOMC会合の約2週間前(年8回)

発表時刻:夏時間 JST 翌3:00 / 冬時間 JST 翌4:00

何を測るか:12地区連銀が独自に収集した企業ヒアリング・地域経済の定性的報告。数字では見えない「肌感覚」を提供。

市場への影響:直接的な大きな動きは少ない。「スタグフレーション的」「不確実性」などのキーワードがリスクオフを引き起こすことがある。

読み方のポイント:インフレ・価格転嫁・雇用に関する記述を重点的に読む。製造業vs.サービス業の温度差、地域間の差異も重要。

Trade Balance(貿易収支) 重要度:★★

発表機関:米経済分析局(BEA)/ センサス局 | 頻度:毎月中旬

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:輸出額から輸入額を差し引いた額。赤字(輸入超過)が常態の米国では赤字拡大幅が注目される。

市場への影響:赤字縮小 → USD高方向。関税局面では輸入急増が赤字を一時拡大させるケースあり。GDP計算に影響。

読み方のポイント:関税政策の影響を測る指標としてここ数年の重要度が上昇。GDPの純輸出(輸出−輸入)に直結するため、速報GDP前に注目度が高まる。

Current Account(経常収支) 重要度:★

発表機関:米経済分析局(BEA) | 頻度:四半期ごと(翌々月中旬)

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:貿易収支+サービス収支+所得収支+経常移転収支の合計。USDの中長期的な需給を示す。

市場への影響:単期での市場インパクトは限定的。中長期のUSDトレンド分析に使用。

読み方のポイント:GDPの大きさと比べた対GDP比率で評価。米国は慢性的な経常赤字国だが、資本収支黒字(海外からの投資流入)で補填している構造を理解しておくこと。

📊 カテゴリ⑧:先行・総合指標

単発指標の「点」をつないで景気の「線」を読む。リセッション警戒・政策転換の先読みに不可欠。

Conference Board LEI(景気先行指数) 重要度:★★

発表機関:コンファレンスボード(Conference Board) | 頻度:毎月中旬

発表時刻:夏時間 JST 23:00 / 冬時間 JST 翌0:00

何を測るか:Leading Economic Index。週間労働時間・新規失業保険申請・製造業受注・建設許可・株価・金利スプレッド・消費者期待など10成分を合成。景気転換点を6〜9ヶ月先行して予測する総合先行指標。

市場への影響:大幅低下が続く局面 → リセッション警戒 → リスクオフ・Gold買い。改善転換 → 景気底打ち期待 → USD高・株高。

読み方のポイント:3ヶ月連続低下はリセッションのシグナルとして参照される。単月の振れより6ヶ月累積変化率で傾向を読む。個別指標では見えない「経済全体の方向感」をワンストップで把握できる点が最大の強み。

ECI(雇用コスト指数) 重要度:★★

発表機関:米労働統計局(BLS) | 頻度:四半期(1・4・7・10月末)

発表時刻:夏時間 JST 21:30 / 冬時間 JST 22:30

何を測るか:Employment Cost Index。賃金だけでなく福利厚生費を含む包括的な労働コストの変化を四半期ごとに測定。FRBが「最も重視する賃金インフレ指標」として月次の平均時給より信頼性が高い。

市場への影響:予想上振れ → 賃金インフレ持続懸念 → 金利上昇・USD高・Gold下落圧力。下振れ → 利下げ期待 → USD安・Gold高。

読み方のポイント:平均時給(毎月発表)はサンプルの業種構成変化に影響されやすいが、ECIはそれを補正する。前年比3%超が続く局面ではFRBのタカ派姿勢が長引くサインとして機能。四半期発表のため発表時のインパクトが大きい。

📋 全指標 早見表

※発表時刻はすべてJST。夏時間(EDT)/冬時間(EST)の順。ET 8:30 → 夏21:30/冬22:30が基本。

指標名 重要度 頻度 夏時間JST 冬時間JST 発表機関
【雇用】
NFP(非農業部門雇用者数) ★★★ 毎月第1金曜 21:30 22:30 BLS
平均時給(Average Hourly Earnings) ★★★ 毎月第1金曜(NFP同時) 21:30 22:30 BLS
失業率 ★★★ 毎月第1金曜(NFP同時) 21:30 22:30 BLS
ADP民間雇用報告 ★★ 毎月第1水曜 21:15 22:15 ADP
新規失業保険申請件数 ★★ 毎週木曜 21:30 22:30 DOL
JOLTS(求人労働移動調査) ★★ 前月データ/翌月第1火曜前後 23:00 翌0:00 BLS
【物価・インフレ】
CPI(消費者物価指数) ★★★ 毎月中旬 21:30 22:30 BLS
PCEデフレーター ★★★ 毎月末 21:30 22:30 BEA
PPI(生産者物価指数) ★★ 毎月中旬 21:30 22:30 BLS
ミシガン大インフレ期待 ★★ 毎月中旬(速報)・月末(確報) 23:00 翌0:00 U of M
【成長・GDP】
GDP(速報・改定・確報) ★★★ 四半期ごと(3回発表) 21:30 22:30 BEA
GDPNow(リアルタイム予測) ★★ 週2〜3回更新 随時 随時 Atlanta Fed
【消費・景況感】
小売売上高 ★★★ 毎月中旬 21:30 22:30 Census
個人所得・個人支出 ★★ 毎月末(PCE同時) 21:30 22:30 BEA
CB消費者信頼感指数 ★★ 毎月最終火曜 23:00 翌0:00 Conference Board
ミシガン大消費者信頼感 ★★ 毎月第2金曜(速報)・月末(確報) 23:00 翌0:00 U of M
【製造業・企業活動】
ISM製造業PMI ★★★ 毎月第1営業日 23:00 翌0:00 ISM
ISM非製造業PMI ★★★ 毎月第3営業日前後 23:00 翌0:00 ISM
NY連銀製造業景況指数 毎月第3営業日前後 21:30 22:30 NY Fed
フィラデルフィア連銀製造業景況指数 毎月第3木曜 21:30 22:30 Philly Fed
耐久財受注 ★★ 毎月下旬(速報) 21:30 22:30 Census
鉱工業生産・設備稼働率 ★★ 毎月中旬 22:15 23:15 FRB
【住宅】
住宅着工件数・建設許可件数 ★★ 毎月中旬 21:30 22:30 Census
中古住宅販売件数 ★★ 毎月中旬〜下旬 23:00 翌0:00 NAR
新築住宅販売件数 ★★ 毎月下旬 23:00 翌0:00 Census
ケースシラー住宅価格指数 毎月末(2ヶ月遅れ) 23:00 翌0:00 S&P Global
【金融政策・その他】
FOMC声明・政策金利 ★★★ 年8回 翌3:00 翌4:00 FRB
FOMC議事録 ★★ FOMC後約3週間 翌3:00 翌4:00 FRB
ベージュブック ★★ FOMC2週間前(年8回) 翌3:00 翌4:00 FRB
貿易収支 ★★ 毎月中旬 21:30 22:30 BEA/Census
経常収支 四半期ごと 21:30 22:30 BEA
【先行・総合指標】
LEI(景気先行指数) ★★ 毎月中旬 23:00 翌0:00 Conference Board
ECI(雇用コスト指数) ★★ 四半期(1・4・7・10月末) 21:30 22:30 BLS
✍️ 執筆者/ぱぶちゃん|投資歴6年/ぱぶちゃんのファンダメンタルlabを事実ベースで解説するブログを運営中。相場の「なぜ?」を一緒に考えましょう。ナンピンは得意です。/X(旧Twitter):@pablo29god
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世界の株式・為替・商品・金利市場の振り返りや、
マクロ経済の動向や重要経済指標を中立・事実ベースで徹底解析しています。
投資判断を目的としたものではなく、
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