【2026年8月7日】XAUUSDチャート分析——「短期は強気、長期はまだ調整波の中」の二重構造をどう読むか
令和8年熊本地震により、多くの尊い命が失われましたことに深く哀悼の意を表します。また、被災された皆様、そしてご家族・ご関係者の皆様に心よりお見舞い申し上げます。一日も早く皆様が平穏な日常を取り戻せますよう、被災地の復旧・復興を心からお祈りいたします。
目次
① 前回分析(8/6)との差分サマリー
| 項目 | 8/6時点 | 8/7時点(現在) |
|---|---|---|
| 現在値 | 4,257〜4,260 | 4,267〜4,270 |
| 直近の値動き | 高値4,304.03から反落、天井圏を警戒 | 安値4,229.66まで押した後、強く切り返し |
| 日足 | O4,247.73 H4,304.03 L4,245.69 C4,259.39(上ヒゲの長い陽線) | O4,237.39 H4,271.29 L4,229.66 C4,267.58(下ヒゲの長い陽線) |
| 分析の視点 | 3波継続/4波調整/急騰の反動、の3シナリオ | 短期は4波完了→5波始動が有力。ただし長期(週足・月足)ではまだ調整波中の戻りという可能性が残ることを明記 |
前日の上ヒゲの長い陽線(警戒サイン)から一転、本日は下ヒゲの長い陽線(反発サイン)が出現しました。ただし、短期の強気シグナルだけで判断せず、長期足の構造も踏まえた二重の視点で読み解きます。
📊 安値4,229.66からの切り返し
② 短期と長期の二重構造(まず押さえておきたいこと)
📍 結論:短期(H1〜日足)では「4波完了→5波始動」という強気の見立てが自然です。しかし週足・月足まで視野を広げると、2026年1月高値(約5,616)からの下降トレンドラインはまだ明確に生きており、今回の上昇全体を「大局の下降トレンド中の戻り(カウンターラリー)」と位置づける余地が十分に残っています。この二重構造を前提に、以降の分析を読み進めてください。
週足を見ると、2月前後の高値圏(5,600付近)からの下降が続き、現在値4,267はまだこの下降トレンドラインを明確に上抜けたとは言えない位置にあります。長期のSMA200(黄)も依然下向きで、短期の反発と長期構造の遅れが並存している状態です。短期の強気シグナルに気を取られすぎず、「長期ではまだ調整波の中」という前提を持っておくことが、今回最も重要な視点です。
③ 環境認識(マルチタイム分析・移動平均線配列・グランビル・ダウ理論)
マルチタイム分析
| 時間足 | OHLC | 状況 |
|---|---|---|
| 月足 | O4,076.47 H4,304.03 L4,019.01 C4,267.48(進行中) | 高値圏で実体小さめ |
| 週足 | O4,076.47 H4,304.03 L4,019.01 C4,267.62 | 下降トレンドラインはまだ生きている |
| 日足 | O4,237.39 H4,271.29 L4,229.66 C4,267.58 | 下ヒゲの長い陽線、反発サイン |
| H4 | O4,264.92 H4,271.29 L4,261.91 C4,267.91 | 上昇チャネル内で推移 |
| H1 | O4,264.92 H4,271.29 L4,261.91 C4,267.92 | 同様 |
| M30 | O4,266.62 H4,270.91 L4,265.91 C4,269.26 | 押し目買いゾーン |
| M15 | O4,266.62 H4,270.91 L4,265.91 C4,270.34 | 同上 |
| M5 | O4,266.62 H4,270.91 L4,265.91 C4,270.22 | 上昇継続 |
移動平均線配列とグランビルの法則
H1・H4では価格>SMA5>SMA20>SMA40という強気配列が継続しています。SMA100(赤)との乖離は8/6時点よりもやや縮小しており、グランビルの法則で見ると「行き過ぎの一部解消」を経て、押し目買いゾーンに入ったと解釈できます。長期のSMA200(黄)は依然下向きのままで、短期の反発と長期線の遅れという構図は継続しています。
ダウ理論
本日安値4,229.66は、直近の押し目候補(4,236〜4,247)を明確に上回ってはいませんが、そこから急速に切り返しており、切り上げの継続は維持されています。一方で本日高値4,271.29は8/6高値4,304.03にまだ届いておらず、「高値切り上げ未達」の状態です。ダウ理論的には、押し目安値の切り上げは確認できているものの、高値更新はこれからという中間地点にいます。
レジスタンス・サポート
| 水準 | 価格 | 性格 |
|---|---|---|
| レジスタンス①(最重要) | 4,304.03 | 8/6高値。5波確定の確認ライン |
| レジスタンス②(ラウンドナンバー) | 4,300 | 心理的節目 |
| サポート①(ラウンドナンバー) | 4,250 | 心理的節目 |
| サポート② | 4,229.66 | 本日安値(スイング安値)。節目の4,230付近でのスイープ |
| サポート③(現実的な警戒ライン) | 4,200 | ラウンドナンバー。ここを割ると調整本格化を警戒 |
| サポート④(理論的無効化ライン) | 3,960.13 | 推進波1波の起点。波動カウント自体が崩れる水準 |
④ エリオット波動 ── 短期4波→5波、長期は調整波の中
短期カウント(H1〜日足):3波相当(4,019.01→4,304.03)、4波相当(4,304.03→4,229.66、23.6%〜38.2%押しのゾーンをわずかにオーバー)を経て、現在は5波始動の可能性が高い位置にあります。
長期カウント(週足・月足):2026年1月高値からの下降トレンドラインがまだ生きていることを踏まえると、直近の上昇全体を「大局の下降トレンド中のB波、あるいは調整波内のカウンターラリー」と見る余地が残っています。短期の5波が仮に確定しても、それは長期構造の中の一部にすぎない可能性がある点には注意が必要です。
確認条件:4,304.03を終値ベースで明確に上抜ければ、短期5波の確度が高まります。無効化ライン:3,960.13(1波起点)を明確に下抜ければ短期カウント自体が崩れますが、実務的にはその手前の4,200割れが「調整本格化」の現実的な警戒ラインです。
📊 短期5波イメージ(実線=実際の値動き、点線=この先の分岐)
⑤ フィボナッチ水準
高値4,304.03→安値4,229.66(下落幅74.37)を基準に、戻りの進捗を確認します。
| 水準 | 価格 | 現状 |
|---|---|---|
| 50.0% | 4,266.85 | 通過済み |
| 61.8% | 4,275.6 | 現在値がこの水準に迫る |
| 100%(前回高値) | 4,304.03 | 5波継続の確認ライン |
⑥ ローソク足のみのプライスアクション分析
日足はO4,237.39 H4,271.29 L4,229.66 C4,267.58。下ヒゲの長い陽線(実体が上方に位置)で、押し目からの強い買い意欲を示す典型的な反発シグナルです。前日(8/6)の「上ヒゲの長い足」から一転しており、H4・H1でも同様に下ヒゲを伴う陽線が続いています。M5〜M30でも実体を伴った陽線が積み上がっており、短期的な買い意欲の強さがうかがえます。
⑦ その他の手法による多角的視点
一目均衡表
雲の上での押し目形成後の再上昇であり、基準線・転換線が支持帯として機能した可能性があります。
SMC(スマートマネーコンセプト)
安値4,229.66は旧オーダーブロック(4,236〜4,247)近辺の流動性を刈り取った「スイープ」であり、その後の急反発は「フェイクアウト→リバーサル」の典型パターンと解釈できます。
ワイコフ理論
前回懸念した「ディストリビューション(分配)」の兆候は、本日の値動きでいったん後退しました。安値4,229.66からの力強い切り返しは、ワイコフの「スプリング(支持を一時的に割ってから回復する動き)」に近い形で、再上昇(リアキュムレーション)を示唆する材料です。
トレンドライン・チャネル
H1・H4の上昇チャネルはまだ破壊されていません。一方、日足レベルでは2〜3月高値からの下降チャネル内にとどまっているとの見方もでき、この上限を明確に上抜けられるかが次の焦点です。
ボリンジャーバンド(ボラティリティ)
急騰・急落を経て一時収縮していたバンド幅は、本日の切り返しで再び拡大に転じています。ボリンジャーバンドは収縮と拡大を繰り返す性質があり、現状は「方向性を伴った再拡大」の初期段階と見ることができます。
ラウンドナンバー・ピボット
4,250・4,300は引き続き強い心理的節目として意識されます。本日安値4,229.66自体はラウンドナンバーではありませんが、その上に位置する4,230という節目付近でのスイープだった、という位置関係が正確な理解です。
⑧ 時間軸別トレード戦略
🔹 スキャルピング(M5/M15基準)
方向性:短期は強気継続、押し目買いが基本
押し目買い:4,258〜4,265
利確:4,280
損切り:4,245割れ
🔹 デイトレード(H1/H4基準)
前提:4,247〜4,250のサポートを維持していること
押し目買い:4,247〜4,255
利確:4,304(達成後は4,340〜4,370視野)
損切り:4,229.66割れ
🔹 スイングトレード(日足・週足基準)
方向性:長期はまだ調整波の中である可能性を踏まえ、慎重な押し目買い
押し目買い:4,230〜4,247
利確:4,304〜4,370
損切り:4,200割れ(実務上の損切りライン。波動カウント自体の理論的無効化ラインは3,960.13)
⑨ シナリオ分岐
| シナリオ | 条件 | 想定展開 |
|---|---|---|
| 優先:5波継続 | 4,304.03を終値ベースで明確に上抜け | 4,340〜4,370を目指す |
| 次点:レンジもみ合い | 4,247〜4,304の範囲で推移 | 方向感待ち、時間調整 |
| 警戒:スプリング失敗 | 4,229.66を再度明確に下抜け | 4,200方向への警戒再燃、長期の調整波シナリオが優勢に |
短期の強気シグナル(下ヒゲ陽線、スプリング、ボリンジャー再拡大)と、長期の慎重論は、現時点では矛盾するものではなく「時間軸によって見え方が異なる」だけと捉えるのが適切です。特に②で触れた通り、週足の下降トレンドライン(2026年1月高値起点)はまだ明確に生きており、短期の強気シグナルに流されすぎないことが重要です。当面の最重要ウォッチポイントは、①4,304.03を終値ベースで上抜けるか、②4,229.66を維持できるか、③週足の下降トレンドラインを明確に突破できるか、の3点です。
✍️ 執筆者/ぱぶちゃん|投資歴6年
ファンダメンタルを事実ベースで解説するブログを運営中。相場の「なぜ?」を一緒に考えましょう。たまにチャート分析もします。ナンピンは得意です。/X(旧Twitter):@pablo29god
本記事は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘や特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任において行ってください。
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