日経平均2694円安、キオクシアHDストップ安 半導体株は弱気相場入り目前【2026/7/17】

2026年7月18日土曜日

マーケット展望

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【2026年07月17日】米ミシガン大信頼感5カ月ぶり高水準もインフレ懸念根強く——半導体株が弱気相場入り目前、キオクシア特許訴訟でストップ安・日経平均2694円安/アップルが時価総額世界一奪還

📅 対象時間帯:2026年7月17日(金)07:00 〜 7月18日(土)07:00 JST
📌 30秒で読む結論
要点は以下の3つ。
①中国AIスタートアップ・月之暗面(Moonshot AI)が新モデル「Kimi K3」を発表しAnthropic・OpenAIに肉薄と評価され、AI投資の正当性への懸念からフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が一時5.7%安・6月高値から20%超下落し弱気相場入り目前に。ナスダック総合は1.4%安、アルファベットはGemini 3.5 Pro延期報道の余波が続き下落
②東京市場ではキオクシアHDが米Viasatとの特許訴訟で約229百万ドルの陪審評決を受けてストップ安、上場来高値から半値以下・時価総額30兆円割れに転落。半導体売りが波及し日経平均は2694円安(-4.0%)の64,141円で終値、一時下げ幅は2900円超(-6.2%)に達し3月9日以来の日中下落率
③米6月住宅着工件数は+19.0%の142.7万戸と急増する一方、建築許可件数は136.7万戸と予想未達。ミシガン大消費者信頼感指数速報値は54.4と5カ月ぶり高水準に改善したが、中東情勢の緊迫化で原油高・ガソリン高が再燃しており改善は一時的との見方。米中央軍によるカーグ島沖タンカー攻撃など米イラン攻撃の応酬は続く。アップルは時価総額で一時Nvidiaを逆転し世界首位を奪還

📅 週明け7月20日(月)の主な予定

※7/18(土)・19(日)は休場。日本は7/20(月)が「海の日」で東京市場は休場、米国市場は通常通り取引。

時刻(JST)イベント
07:45🇳🇿NZ 貿易収支(6月)
08:01🇬🇧英国 ライトムーブ住宅価格(7月)
10:00🇨🇳中国 最優遇貸出金利(LPR、7月)
15:00🇩🇪ドイツ 生産者物価指数(6月)
18:00🇪🇺ユーロ圏 建設業生産高(5月)
21:30🇨🇦カナダ 消費者物価指数(6月)
23:00🇺🇸米 景気先行指数(6月)

📰 ニュース見出し時系列

🌏 アジアセッション(07:00〜16:00 JST)
時刻地域見出し
寄り付き🇯🇵前日の米半導体株安(TSMC好決算にもかかわらずSOXが4%超下落)を引き継ぎ、日経平均は495円安の66,339円で続落スタート
09:30過ぎ🇯🇵🇺🇸🔥🔥🔥 キオクシアHDが急落。米テキサス州連邦地裁で、衛星通信会社Viasatの特許を侵害したとして約2億2900万ドル(約370億円)の賠償を命じる陪審評決。株価は前日比1万円(16.1%)安の5万2110円でストップ安値に到達、6月22日の上場来高値(11万2700円)から半値以下に、時価総額は一時30兆円を割り込み国内5位に後退
午前終盤🇯🇵日経平均は6万4000円を割り込み、下げ幅2900円超(一時6.2%安)の場面も。3月9日以来の日中下落率に
日中🇰🇷韓国KOSPIも一時7%超下落、半導体比率の高さから東京市場の売りにも波及
終日🇮🇷🇺🇸対イラン攻撃の激化に伴う原油高・米金利上昇も投資家心理の重荷に
大引け(15:00)🇯🇵🔥🔥🔥 日経平均は前日比2,694円42銭(4.0%)安の6万4,141円12銭で取引終了。出来高概算27億6000万株。TOPIXも大幅安
🌍 ロンドンセッション(16:00〜21:30 JST)
時刻地域見出し
欧州時間🇩🇪🇫🇷欧州勢を中心に半導体株安が波及、独DAXなどハイテク比率の高い指数が軟調に推移
18:00🇪🇺ユーロ圏HICP確報値(6月)は前年比+2.8%、コア+2.4%といずれも速報値通りで着地(詳細は経済指標欄)
欧州時間🇮🇷🇺🇸欧州各紙も中東情勢緊迫化を継続報道。ホルムズ海峡を巡る米国・イランの応酬、シャドーフリートへの攻撃波及によるエネルギー市場のリスクプレミアムを注視
🇺🇸 NYセッション(21:30〜翌07:00 JST、以下すべて日本時間)
時刻地域見出し
NY時間中🇨🇳🇺🇸🔥🔥🔥 中国AIスタートアップ・月之暗面(Moonshot AI)が新モデル「Kimi K3」(総パラメータ2.8兆、オープンウェイト、コンテキスト100万トークン)を発表。コーディング等の性能で米Anthropic・OpenAIに肉薄すると評価され、AI関連投資の正当化を巡る懸念が再燃
NY時間中🇺🇸🔥🔥 フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は一時前日比5.7%安、6月下旬の最高値から20%超下落し弱気相場入りの節目に到達。3日続落。もっとも同指数はメモリー需要拡大を背景に、4月頃を起点としたわずか3カ月で2倍超に急騰していた経緯もあり、今回の下落は急騰の反動という側面も指摘されている
NY時間中🇺🇸ナスダック総合は前日比1.4%安、一時2%超安の場面も。アルファベットは、Gemini 3.5 Pro投入が社内目標のコーディング性能未達で数カ月延期と伝えられた影響(16日に4%超安)が続き、17日も4.4%安。ゴールドマン・サックス-4.9%、キャタピラー-4.1%。対照的にナイキ+4.2%、IBM・アムジェンが+3.7%
NY時間中🇺🇸🔥🔥 アップルの時価総額が一時Nvidiaを上回り、約15カ月ぶりに世界首位を奪還。アップルは4兆9000億ドル、Nvidiaは一時3.5〜3.7%安で4兆8000億ドル台に。AI設備投資負担の軽さとサービス・エコシステムでの収益化期待が資金シフトを後押しとの見方(BRIウェルス・マネジメント、トニ・メドウズ氏)
NY引け🇺🇸🔥🔥 NYダウは前日比406ドル55セント(0.77%)安の5万2146ドル42セントで続落。米中AI開発競争激化への警戒から大型ハイテク株の一角が下落
NY時間中🇮🇷🇺🇸🔥🔥🔥 米中央軍がイランの石油積み出し拠点カーグ島付近で無積載タンカー(キュラソー船籍)にミサイル攻撃、航行不能化させたと発表。海上封鎖再開後、商船への攻撃は初めて。WTI原油は一時82.76ドルまで上昇
NY時間中🇺🇸米10年債利回りは4.55%とほぼ横ばい、ドル円は162円台前半で推移

🎙️ 要人発言|7月17日(時間はJST)

日時 / 発言者発言内容
7/17 08:04
ジェファーソンFRB副議長
「インフレが近いうちに低下し始めなければ、政策姿勢の再検討が適切」「現在の金利水準は、労働市場の維持とインフレ低下を促すものであるべき」「現在の政策は適切な位置にある」
7/17 09:39
片山財務相
「為替に関しては、必要とあればいつでも果断な措置をとる」「具体的な為替相場の水準についてはコメント控える」
7/17 15:59
高市首相
「GPIFによる日本の金融資産への投資を後押しする方策は重要」「GPIFの国内資産への投資は日本経済のためにもなる」
7/17 23:07
ハマック米クリーブランド連銀総裁
「高止まりするインフレこそが大きな懸念事項」「2つの責務(デュアル・マンデート)に矛盾はない」「経済成長は順調、個人消費も安定している」「インフレ率は高すぎ、かつ広範に及んでいる」

📊 経済指標|7月17日(金)発表分

時刻(JST)指標結果予想前回
18:00🇪🇺ユーロ圏 消費者物価指数(HICP確報値・6月)・前年比2.8%2.8%2.8%
18:00🇪🇺ユーロ圏 HICPコア・前年比2.4%2.4%2.4%
21:30🇺🇸米 住宅着工件数(6月)142.7万戸131.0万戸119.9万戸
21:30🇺🇸米 住宅着工件数・前月比+19.0%+13.0%-15.2%
21:30🇺🇸米 住宅建築許可件数(6月)136.7万戸140.5万戸141.0万戸
21:30🇺🇸米 住宅建築許可件数・前月比-3.0%-0.7%-0.9%
21:30🇺🇸米 輸入物価指数(6月)・前月比+0.3%-0.6%+1.9%
22:15🇺🇸米 鉱工業生産(6月)・前月比+0.1%+0.2%+0.1%
22:15🇺🇸米 設備稼働率(6月)76.1%76.2%76.1%
23:00🇺🇸米 ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(7月)54.451.049.5
23:00🇺🇸米 ミシガン大学1年期待インフレ率速報値4.2%4.4%4.6%
23:00🇺🇸米 ミシガン大学5-10年期待インフレ率速報値3.3%3.3%3.3%
指標読み解き:21:30発表の米6月住宅着工件数は前月比+19.0%の142.7万戸と急増、3月来の高水準となり市場予想を大幅に上回った。一方、同月の住宅建築許可件数は136.7万戸(前月比-3.0%)と予想(140.3万戸)に届かず3月来で最低となり、先行き着工ペースが鈍化する可能性を示唆した。同時刻発表の輸入物価指数は前月比+0.3%とマイナス予想に反してプラス圏を維持。22:15発表の鉱工業生産は前月比+0.1%、設備稼働率は76.1%といずれも小幅に予想を下回った。23:00発表の米7月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値は54.4と、2月以来5カ月ぶりの高水準に改善(予想51.0、6月49.5)。1年期待インフレ率は4.2%へ低下したものの、なお高水準で推移している。調査を担当したミシガン大のジョアン・スー氏は「今月の信頼感の上昇は年齢・所得・資産・政治的立場を問わず幅広い層に及んだ」としつつ、「消費者が経済に手放しで楽観的になっているわけではなく、信頼感は前年比では12%低下している。ガソリン価格の下落基調が反転を続ければ、信頼感の上向きの勢いを維持するのは難しくなる可能性がある」と指摘した。中東情勢の緊迫化によるガソリン価格上昇が、今後の消費者心理の下押し要因として意識され始めている点が今後の焦点となる。

🎯 FedWatch(7月29日FOMC向け)

ターゲットレンジNow1日前
(7/16)
1週間前
(7/10)
1ヶ月前
(6/17)
350-375bp
(現状維持)
85.6%88.2%65.8%70.6%
375-400bp
(利上げ)
14.4%11.8%34.2%28.8%

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Data as of 17 Jul 2026 06:32:00 CT / CME FedWatchツール / 対象:7月29日(水)FOMC

FedWatch読み解き:現状維持(350-375bp)の織り込み確率は前日の88.2%から85.6%へやや低下。ハマック・クリーブランド連銀総裁の「インフレは高すぎ、かつ広範に及んでいる」とのタカ派発言や、住宅着工の急増・輸入物価のプラス転換など実体経済の底堅さを示す指標が相次いだことが、据え置き確率をわずかに押し下げた可能性がある。一方、ミシガン大の期待インフレ率低下はハト派材料として一部相殺したとみられる。1週間前・1ヶ月前と比べると現状維持確率は依然として高水準を維持しており、市場は7月FOMCでの利上げをメインシナリオとはしていない。

💼 企業決算|海外主要企業 7月17日発表分

米地銀・保険決算が本格化。Fifth Third Bancorp、Regions Financial、Truist Financial、Travelers Companiesが寄り前に発表。

Fifth Third Bancorp(FITB) 米・地銀|4-6月期決算|7/17寄り前発表 予想超過
純利益
7.63億ドル
前年比+29%
調整後EPS
1.02ドル
予想0.84ドルを超過
純金利収入
22.2億ドル
前年比+48%

Comerica買収の通期寄与、有機的な貸出成長、固定金利資産の再プライシングなどが追い風となった。

Regions Financial(RF) 米・地銀|4-6月期決算|7/17寄り前発表 予想超過
純利益
5.49億ドル
EPS0.64ドル
調整後EPS
0.68ドル
予想0.63〜0.65ドルを超過
純金利マージン
3.66%
前期比改善

ウェルスマネジメント収入が前期比+6%と過去最高を更新。年率換算の純貸倒率は12bp改善の42bpに低下し、信用の質も改善した。

Truist Financial(TFC) 米・スーパーリージョナルバンク|4-6月期決算|7/17寄り前発表 大幅増益
純利益
15.2億ドル
前年比+37%
EPS
1.23ドル
予想1.08ドル比+14%
売上高
52.7億ドル
前年比+5.6%

有形簿価(TBVPS)は前年比+6.6%の33.40ドル。前年同期のEPS0.90〜0.91ドルから大幅増益となった。

Travelers Companies(TRV) 米・損害保険大手|4-6月期決算|7/17寄り前発表 大幅予想超過
純利益
22.08億ドル
コア利益+44%
コアEPS
10.04〜10.26ドル
予想5.38ドルを大幅超過
コンバインドレシオ
83.6%
改善
株主還元
15.77億ドル
自社株買い+配当

前年同期の純利益15.09億ドル(EPS6.53ドル)から大幅増益。保険引受収益の改善がコンバインドレシオの改善に寄与した。

💼 企業決算|日本株 7月17日(金)発表分

7月17日は決算発表4社。主なものは以下の通り。

東京製鐵(5423) 東証プライム・電炉大手|1Q(2027年3月期)|7/17発表 経常赤字もコンセンサス上回る
経常損益
▲17.4億円
コンセンサス▲31.7億円は上回る
通期会社予想
▲25億円
経常損失見通し・据え置き

建築案件の工期ずれや保護主義的な通商動向による需要回復の遅れを背景に、通期でも経常赤字転落の見通しを据え置いた。1Q実績はコンセンサス予想よりは赤字幅が小さく着地。

ゲンダイエージェンシー(2411) 東証スタンダード・広告/不動産|1Q(2027年3月期)|7/17発表 経常大幅増益
経常利益
1.37億円
前年同期比+171.1%
純利益
137百万円
前年同期比-34.76%
通期進捗率
17.13%
通期予想800百万円に対して

主力のパチンコホール向け広告分野で収益構造の転換が進み経常利益は大幅増益となったが、純利益は特殊要因により前年同期比では減益。

アジュバンホールディングス(4929) 東証スタンダード・化粧品|1Q(2027年3月期)|7/17発表 ほぼ計画通り
純利益
51百万円
通期予想52百万円に対して
通期進捗率
98.08%
計画をほぼ達成

販管費削減が奏功し営業増益を達成。新製品展開とリブランディングが引き続き収益に寄与している。

アルインコ(5933) 東証プライム・仮設機材/通信機器|1Q(2027年3月期)|7/17発表 増益
純利益
770百万円
前年同期比+25.41%
通期進捗率
24.06%
通期予想3,200百万円に対して

1Qとしてはほぼ計画線上の進捗。増益基調を維持している。

キオクシアホールディングス(285A) 東証プライム・半導体メモリー大手|特許訴訟評決|7/17 ストップ安

本日最大の材料。米テキサス州連邦地裁で、衛星通信会社Viasatの特許を侵害したとして約2億2900万ドル(約370億円)の賠償を命じる陪審評決が下り、株価はストップ安の5万2110円まで急落。6月22日の上場来高値(11万2700円)から1カ月足らずで半値以下となり、時価総額は約30兆円消失、東京エレクトロンに抜かれて国内5位に後退した。キオクシアは特許の無効を主張しており、上訴も含めた今後の法的対応が焦点となる。訴訟の経緯・評決の技術的背景・今後のシナリオまで一次資料ベースで掘り下げた解説は、当ブログの別記事で徹底解剖している。

📖 キオクシア株急落の全貌はこちら → Viasat特許訴訟評決を徹底解説

出典:マネックス証券 国内株式決算カレンダー・米国株式決算カレンダー(2026年7月17日)

📚 主な出典
✍️ 執筆者/ぱぶちゃん|投資歴6年|ファンダメンタルを事実ベースで解説するブログを運営中。相場の「なぜ?」を一緒に考えましょう。たまにチャート分析もします。ナンピンは得意です。/X(旧Twitter):@pablo29god
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