【2026年07月08日】欧州・米国時間の展望——CENTCOMがイラン国内80カ所超を攻撃、原油72ドル台後半へ急伸もNY株の織り込みは限定的

2026年7月8日水曜日

マーケット展望

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【2026年07月08日】欧州・米国時間の展望——CENTCOMがイラン国内80カ所超を攻撃、原油72ドル台後半へ急伸もNY株の織り込みは限定的

📌 本日のポイント
①日経平均は大引けで1437円91銭安の6万6819円05銭と大幅続落——寄り付き552円80銭安からザラ場一時1100円超安、大引けにかけてさらに下げ幅を広げる展開に。もっとも225先物(CME円建て・ドル建て)は現物終値を150〜540円ほど上回って推移しており、時間外の織り込みは現物の下落幅ほど悲観的ではない
②米中央軍(CENTCOM)は「イラン国内80カ所超を攻撃した」と発表、イラン軍は「壊滅的な報復」を警告——ホルムズ海峡の緊張が続く中、原油は72ドル台後半で高止まり(前日比+3%台)
③ドル円は162円台で底堅く推移。金は先物がやや軟化する一方、現物CFD(サンデーゴールド)はプラス圏を維持——米10年債利回りは4.55%、VIXも16台へ上昇し、じわりとリスク回避姿勢が続いている
📊 主要指標一覧(15:30JST現在、CFDベース)
指標現値前日比時刻
CFD NYダウ52,805.30-98.50(-0.19%)15:30
CFD NAS10029,091.60-95.90(-0.33%)15:30
CFD S&P5007,490.85-12.08(-0.16%)15:30
ドル円162.18円+0.10円(+0.06%)15:30
XAUUSD(CFD金)4,128.60ドル+1.70ドル(+0.04%)15:30
WTI原油先物72.67ドル+2.23ドル(+3.17%)15:28

※先物・CFD値を含む市況スクリーンショットに基づく速報値。時々刻々変動するため、実際の売買にあたっては最新の気配値をご確認いただきたい。

🇺🇸 米国株

前日の振り返り

7日のNY株式市場は反落した。ダウ平均は130.76ドル安の5万2925.15ドル、ナスダック総合は302.47ポイント安の2万5818.69で取引を終了。米5月貿易赤字が拡大し1年ぶり最高水準に達したことが成長懸念からダウの重荷となったほか、韓国サムスン電子が過去最高益を記録したにもかかわらず市場の期待には届かず、世界的な半導体セクターの売り圧力となった。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は4%強の急落となり、ロイター通信が中国のAI新興企業ディープシークによるAI半導体独自開発を報じたことも、エヌビディア依存低下観測を通じて売りを加速させた。ホルムズ海峡での商船へのミサイル発射報道でイラン情勢への懸念も高まり、戻りのない展開のまま引けた。

本日の注目ポイント

8日15時30分前後でNYダウ先物(CME)は5万3095.00、CFDダウは5万2805.30で推移している。ここで7日のNYSE現物終値(ダウ平均5万2925.15ドル)と比較すると、CME先物は終値を約170ドル(+0.3%)上回っている一方、CFDダウは終値を約120ドル(-0.2%)下回っており、両者の間で評価が分かれている。ナスダック・S&P500についても、CFDベース(NAS100は2万9091.60、S&P500は7490.85)は7日の現物終値(NAS100 2万9173.02、S&P500 7503.85)をそれぞれ0.2〜0.3%程度下回る程度にとどまっており、CENTCOMによるイラン国内80カ所超への攻撃という重大な地政学リスクの発表があった割には、米国株指数への織り込みは今のところ限定的とみられる。もっとも本日未明、米中央軍がイランに対する報復攻撃として「一連の強力な攻撃を開始した」と発表し、その後「イラン国内80カ所以上の標的を攻撃した」と投稿、「イラン軍による攻撃は停戦合意に対する明白かつ危険な違反であり、航行の自由を損なう」との声明を出した。イラン軍も「壊滅的な報復」を警告しており、NY時間入り後にこの地政学リスクが改めて織り込まれるかどうかが焦点となる。東京市場では前日のSOX急落を引き継ぎ、東京エレクトロンが一時4.2%安、村田製作所も同水準まで売られるなど、AI相場の持続性を巡る懸念が半導体関連株に重くのしかかり、日経平均は大引けで1437円91銭安の6万6819円05銭と大幅続落した。

注目イベント・指標

本日は米MBA住宅ローン申請指数(20:00)、米卸売在庫確報値(23:00)、米週間石油在庫統計(23:30)が予定される。9日午前3時にはFOMC議事要旨(6月分)の公表が控える。イラン側の「壊滅的な報復」がどのような形で現実化するか、あるいは沈静化に向かうかが、米国市場の値動きを左右する最大の変数になりそうだ。

💴 為替(ドル円中心)

前日の振り返り

7日のドル円は米貿易赤字の拡大や雇用関連指標の軟調さから一時161円76銭まで弱含んだが、ホルムズ海峡でのタンカー攻撃と米財務省によるイラン産原油ライセンス取消を受けた原油高・米長期金利上昇(10年債利回り4.52%)でドル買いが優勢となり、162円14銭まで上昇して162円08銭で引けた。この日実施された米30年債入札は応札倍率が2019年以来の高水準となり「好調」と評価されたが、財政悪化懸念からの金利上昇圧力そのものは根強く残った。

本日の注目ポイント

8日15時30分時点でドル円は162円18銭(前日比+0.10円、+0.06%)と、東証大引け後も162円台前半で底堅く推移している。CENTCOMによるイラン国内80カ所超への攻撃という重大な地政学リスクの急変にもかかわらず、円が積極的に買われる場面は限定的で、日中を通じてごく緩やかに上げ幅を縮めながらも162円台を維持している。米10年債利回りが4.55%まで上昇していることが引き続きドルの下支え要因となっており、地政学リスクよりも金利差が相場を支配する構図が続いている。

注目イベント・指標

米MBA住宅ローン申請指数(20:00)、米卸売在庫確報値(23:00)に加え、イラン側の反応・報復の規模、財務省による「不意打ち介入」の思惑にも引き続き注意したい。9日午前3時のFOMC議事要旨(6月分)が次の大きな材料になる見込み。次回FOMCは7月29日、日銀会合は7月31日。

🥇 貴金属(金・銀)

前日の振り返り

NY金は7日、前日比10.1ドル安(-0.2%)の4157.4ドルで4営業日ぶりに反落した。ホルムズ海峡での攻撃応酬という地政学リスクの高まりにもかかわらず、原油高を通じた米長期金利の上昇とドル高が上値を抑え、持ち高調整の売りも出た格好だった。

本日の注目ポイント

8日15時28〜30分時点でNY金先物は4140.94ドル(前日比-16.46ドル、-0.40%)とやや軟化している一方、CFD金(サンデーゴールド)は4128.60ドル(+1.70、+0.04%)と小幅ながらプラス圏を維持しており、先物と現物CFDの間でわずかな方向感の違いが続いている。CENTCOMによるイラン国内攻撃という本来は安全資産需要を高めるはずの材料が出ているにもかかわらず、金は総じて上値の重い展開が続いており、米10年債利回り4.55%・VIX16台という水準からは「実質金利・ドル動向優位」の地合いが依然として崩れていないことがうかがえる。

注目イベント・指標

9日午前3時発表予定のFOMC議事要旨(6月分)が実質金利の方向性を左右する材料になりやすい。イラン側の「壊滅的な報復」が現実のものとなり安全資産需要が急速に強まる展開となれば、この地合いが変わる可能性もあり、続報を注視したい。

🛢️ 原油(WTI中心)

前日の振り返り

WTI原油は7日、前日比1.89ドル高(+2.8%)の70.44ドルで反発した。ホルムズ海峡でカタールのLNGタンカーやサウジアラビアの原油タンカーを含む商船3隻が攻撃を受けたと伝わったことに加え、米財務省がイラン産原油販売に対する制裁免除措置を撤回したことが買い材料となり、時間外取引では一時72.51ドルまで上昇する場面もあった。

本日の注目ポイント

8日15時28分時点でWTIは72.67ドル(前日比+2.23ドル、+3.17%)と、日中の高値圏からはわずかに上げ幅を縮めつつも72ドル台後半で高止まりしている。CENTCOMがイラン国内80カ所超を攻撃したと発表し、イラン軍が「壊滅的な報復」を警告したことで、ホルムズ海峡を巡る供給懸念が高まった状態が続いている。中東ではタンカーの往来が回復基調にあり供給網は想定より底堅いとの指摘や、OPECプラスの8月増産合意という需給緩和要因も残ってはいるが、軍事的な応酬が実際にエスカレートするようであれば、これらの緩和要因は後景に退きやすい。今後はイラン側の対応次第で、供給懸念が一段と強まり上昇が続くか、報復が限定的にとどまり伸び悩むか、方向感が大きく分かれる局面が続きそうだ。

注目イベント・指標

米週間石油在庫統計(23:30)に加え、イランの「壊滅的な報復」の具体的な中身、ホルムズ海峡の航行データ(通過隻数)に注目したい。故ハメネイ師の国葬・埋葬(9日マシュハド予定)を挟んでイラン側がどう出るかも、原油需給の見通しを左右する材料になりそうだ。

✍️ 執筆者/ぱぶちゃん|投資歴6年
ファンダメンタルを事実ベースで解説するブログを運営中。相場の「なぜ?」を一緒に考えましょう。たまにチャート分析もします。ナンピンは得意です。/X(旧Twitter):@pablo29god
【免責事項】本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終決定はご自身の責任で行ってください。本記事に含まれる情報は執筆時点のものであり、その正確性・完全性を保証するものではありません。また、本記事は特定の立場や見解を代表するものではなく、事実と考察・リスクは本文中のタグで明示しています。
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