【2026年07月20日】海の日で東京休場、週末はイラン情勢が急速に緊迫化——ドル円162円台ミドルで膠着、金は4,000ドル攻防、原油は83ドル台に上昇
①週末にイラン軍がヨルダンを弾道ミサイル・無人機で攻撃し米兵2人が死亡、18日にはイラク北部で不発弾処理中の米兵1人も死亡。停戦合意後初の米兵死者で、米中央軍は8日連続でイランへの攻撃を継続。作戦全体の死者は累計16人に達した
②本日7/20(月)は「海の日」で東京市場が休場。米国など海外市場は通常通り取引され、東京不在の薄商いの中で海外勢主導の値動きになりやすい
③ドル円は161円台後半〜162円台後半のレンジ想定で、月末のFOMC(7/29)・日銀会合(7/31)待ちから方向感に乏しい展開が続く見通し。金は4,000ドル前後での攻防が継続、原油は中東の地政学リスクプレミアムを受け83ドル台まで上昇し高止まり
📰 週末のニュース(7/18土〜19日)
| 日付 | 地域 | 見出し |
|---|---|---|
| 7/17 | 🇮🇷🇯🇴🇺🇸 | 🔥🔥🔥 イラン軍がヨルダンを弾道ミサイル・無人機で攻撃し米兵2人が死亡、1人が行方不明に。4月の停戦合意後、米兵の死者は初めて |
| 7/18 | 🇺🇸🇮🇷 | 🔥🔥 米中央軍が報復として8日連続となるイランへの攻撃を実施。同日、イラク北部で撃墜したイランの無人機の不発弾処理に当たっていた米兵がさらに1人死亡 |
| 7/19 | 🇯🇴🇺🇸 | ヨルダンで行方不明だった兵士とみられる身元不明の遺体が発見される。米中央軍(CENTCOM)によれば、今回の攻撃による戦闘死者はヨルダン2人・イラク1人の計3人で、本年2月末の開戦以降の戦闘死者は累計17人(別途クウェートでの非戦闘関連の死者1人)に達した |
| 7/19 | 🇮🇷🇺🇸 | 🔥🔥 イラン原子力庁が、フーゼスターン州で建設中の「ダルホヴィン原子力発電所」が米軍の攻撃を受けたと発表。IAEAは建設が初期段階で核物質はなかったと説明、放射線上のリスクは限定的としつつ核関連施設周辺での軍事的自制を改めて呼びかけた |
| 7/18 | 🇺🇸🇮🇱 | NYのマムダニ市長がNYTのインタビューで、9月の国連総会にネタニヤフ首相が来訪した場合の身柄拘束を市として検討・協議していると発言。「行くべき場所はハーグ(ICC)だ」と主張し、イスラエル側は猛反発した |
・トランプ大統領は以前より、イランが交渉に応じなければ発電所などインフラへの攻撃拡大を警告済みで、今回の原発攻撃はその延長線上の動きと位置付けられる。
・9月:国連総会。ネタニヤフ首相の訪米・NY訪問の有無と、マムダニ市長の対応が焦点に。
🗓️ 本日7/20(月)について
日本は「海の日」で東京市場が休場。米国をはじめ海外市場は通常通り取引される。東京市場が不在のため、薄商いの中で為替・商品市場は海外勢主導の値動きになりやすい点に留意したい。中東情勢のヘッドライン次第では、薄商いも相まって通常より値が飛びやすい点には注意が必要だ。
💴 ドル円見通し
想定レンジ:161円台後半〜162円台後半
先週のドル円は161.28円〜162.7円台のレンジで方向感に乏しい展開。週初は片山財務相のGPIF運用方針を巡る発言をきっかけに一時161円台前半まで下落したが、米・イラン間の攻撃再開による原油高で有事のドル買いが優勢となり週半ばに162.4円台まで上昇した。14日の米CPI・15日のPPIがそろって予想を下回りFRBの早期利上げ観測が後退する場面もあったが、ウォーシュFRB議長のタカ派的な議会証言と中東情勢の緊迫化に伴う原油高がドルを下支えし、週末にかけて162.5円台まで戻す展開となった。
今週は月末のFOMC(7/29)・日銀会合(7/31)を控え大型の指標は少なく、方向感の出にくい相場が続く見通し。焦点は22日の日本6月貿易統計(原油高による貿易赤字拡大が円売り材料になり得る)と24日の日本6月全国CPI(強ければ日銀早期利上げ観測で円買い、弱ければ円売り)。中東情勢を巡るヘッドライン次第では、原油価格上昇を通じたドルの下支えが続く可能性がある。
🥇 金(ゴールド)見通し
金は4,000ドル前後での攻防が続いている。当ブログの一貫した見方の通り、金は安全資産というより実質金利の鏡であり、地政学リスクの高まりそのものよりも、原油高→インフレ再燃観測→FRBの引き締め姿勢→実質金利上昇という伝達経路が現在の上値を抑える主因になっている。ウォーシュ議長が「物価安定」を最優先課題に掲げるタカ派姿勢を鮮明にしていることも、金の重しとなっている。一方で中国人民銀行など中央銀行の継続的な金買いは下値を支える要因であり、方向感が出にくい神経質な展開が続きそうだ。
🛢️ WTI原油見通し
WTI原油は83ドル台まで上昇し高止まりが続く。17日の米中央軍によるカーグ島沖タンカー攻撃に続き、週末のイラン・ヨルダン間の攻撃応酬拡大を受け、供給不安を背景にした地政学リスクプレミアムが引き続き相場を押し上げている。トランプ大統領が警告する発電所・インフラへの攻撃拡大が現実化すれば、供給懸念が一段と強まり原油高が加速するリスクがある。ホルムズ海峡を巡る動向は引き続き最大の注目材料。
📊 本日7/20(月)の経済指標予定
| 時刻(JST) | 国 | 指標 |
|---|---|---|
| 07:45 | 🇳🇿 | NZ 貿易収支(6月) |
| 08:01 | 🇬🇧 | 英国 ライトムーブ住宅価格(7月) |
| 10:00 | 🇨🇳 | 中国 最優遇貸出金利(LPR、7月) |
| 15:00 | 🇩🇪 | ドイツ 生産者物価指数(6月) |
| 18:00 | 🇪🇺 | ユーロ圏 建設業生産高(5月) |
| 21:30 | 🇨🇦 | カナダ 消費者物価指数(6月) |
| 23:00 | 🇺🇸 | 米 景気先行指数(6月) |
※日本は「海の日」で休場のため、国内指標の発表はなし。
- 時事通信「兵士2人死亡、米軍が報復 イラン最高指導者『覚書は無価値』」(2026年7月19日)
- CNN「Two US service members killed, one missing following Iranian strikes in Jordan」CENTCOM発表を引用(2026年7月18日)
- NBC「3 U.S. troops killed in Middle East and 1 missing after Iranian attacks, CENTCOM says」(2026年7月19日)
- 共同通信「イラン無人機の不発弾処理で米兵1人死亡」(2026年7月20日)
- 時事通信「イラクで新たに米兵1人死亡 米軍、中東に戦闘機増派か」(2026年7月20日)
- NHKニュース「兵士死亡受けて米軍が8日連続でイラン攻撃」(2026年7月19日)
- アラブニュース「国連の監視機関が自制を呼びかける一方、イランは『米国が未完成の施設を攻撃した』と主張」(2026年7月19日)
- Wikipedia「アリー・ハーメネイー」(没2026年2月28日、埋葬2026年7月9日)
- AFP=時事「NY市長、国連総会でのネタニヤフ氏拘束を検討 イスラエル側は猛反発」(2026年7月19日)
- 時事通信「世界一律の10%代替関税、失効へ 新関税、日本は12.5%に」(2026年7月18日)
- 外為どっとコム「来週のドル円相場はどうなる?7/20週のイベント予定」(2026年7月19日)
- 外為どっとコム「来週の為替予想(米ドル/円)関税か日銀・GPIFか!」(2026年7月18日)
- TradingKey「金価格見通し:インフレ鈍化もFRBのタカ派圧力を相殺できず」(2026年7月17日)
- みんかぶFX 経済指標カレンダー(2026年7月20日)
- nikkei225jp.com 225先物CME SGXリアルタイムチャート(2026年7月20日)

